猫に網戸を破かれて困るというご相談以外にも、よく受けるのが猫が外へ出てしまおうとするので何とか出来ないか?というご相談です。
「いつの間にか足元にいて、網戸を開けた途端に外へ出てしまっていた。」
「網戸の開け方を覚えてしまって、脱走してしまった。」
『どうして?猫が脱走してしまう理由』では猫が脱走する理由について、書きました。
今回は猫が網戸から脱走してしまう4つのケースをもとに、網戸でできる猫の脱走予防対策について書きます。
コンテンツ
猫が網戸から脱走してしまう4つのケース
猫はどうやって網戸から脱走するのでしょうか?
猫なりの理由があって外へ出たがりますが、よくある4つのケースを見ていきましょう。
開ける
猫は飼い主が行うことをよく観察しています。
飼い主がドアを開ける様子をみて、ドアノブを回せばドアが開くことを覚えたり、網戸を横にスライドすれば開くことを学習します。
網戸は軽いものが多く、網に爪を引っ掛けることができるので、猫の力でも簡単に開けることが出来きます。
一度開け方を覚えてしまうと何度もそこから出ようとするでしょう。
破る
高いところが大好きな猫にとって、網戸はよじ登ったりして遊ぶのには格好の場です。猫にとってはネットは単なるおもちゃなのです。
一般的な網戸の素材はポリプロピレンと呼ばれる人工樹脂で、網の強度は強くありません。
何度も網戸をよじ登って遊んでいるうちに破れてしまい、その隙間から脱走してしまうことがあります。
枠を壊す
「猫が網戸を壊すの?」と不思議に思われるかもしれません。
猫を複数で飼っているご家庭では、猫同士がじゃれあっている時に網戸にぶつかって網戸をレールから外してしまうことがあります。
「体当たりすると網戸が開くんだな」と覚えてしまい、中には網戸にわざとぶつかる猫もいるようです。
人と一緒に付いてくる
猫は音がしないといってもいいくらい静かな足音です。
洗濯物を抱えている足元から猫がスーッと飼い主と一緒に表へ出てしまい、飼い主も気がつかないことがあります。
猫は狩りの名手でもあります。気配を消すのは得意。飼い主が猫の脱走を気をつけて網戸を開けようとしても、隠れていた物陰から急に現れて外に出てしまうこともあります。
猫の脱走防止対策
4つのケースをみていただきましたが、ケースごとの対策を見ていきたいと思います。ポイントを押さえ、すべて実践できると一番効果ありますよ!
網戸が動かないように固定する
猫が網戸の開け方を覚えてしまっている場合の対策として、網戸ロックや網戸ストッパーと呼ばれるものを網戸に設置する方法があります。
小さなお子さんが網戸を開けてしまわないようにする対策にもなります。
参照動画:川口技研
メーカーによってストッパーの構造は違ってきますが、網戸を簡易的にロックできる点では大差はありません。
ガッチリと施錠するのではなく簡易的な網戸の固定なので、解除しやすく人の出入りにさほど影響がありません。
安価であること、両面テープで貼り付けるだけで取り付けが簡単であることもメリットです。
100円ショップでも購入できますし、突っ張り棒などでもある程度対策できるでしょう。
網戸ロックをサッシの上部に取り付ければ、猫はもちろん小さなお子さんには手が届きづらく容易に解除することはできなくなるので試してみてください。
こちらのさらに詳しい情報は【安くて簡単!】猫の脱走防止におすすめな網戸ロックと選び方をご覧ください。
https://torimaru.design/amido/cat-screen-lock/
網戸自体を強化する
猫に網戸を破かれてしまう、よじ登られてしまうの対策として一番良い方法は網戸の網自体を破かれないものに変えてしまうことです。
交換する網として、1番のおすすめは信和ワイヤークロスの『猫マール32』です。
破かれてしまうそもそもの原因としてあげられるのが、網戸の強度が弱いことと猫の爪が隙間に入ってしまう網目の粗さにあります。
『猫マール32』この2点に着目し猫対策用に作られた網戸メッシュです。
網戸の素材としてステンレスを使用し、とても丈夫であり破かれることがないこと、そして、網目のサイズが猫の爪の入らない32メッシュであることが大きな特徴です。
32メッシュとは、1インチ(25.4mm)の中に32個の網目があることを指しています。
一般的な網戸は18メッシュであることが多く、約2倍の細かさとなります。
細かい網目である為、猫の爪が入りづらく網を引っ掻くことができないので、よじ登って遊んでしまうことがなくなります。
デメリットをあげると、価格がとても高いことと硬く丈夫なステンレス素材であるため素人のDIYで交換することが難しいことです。
項目 | 防止レベル |
効果の高さ | ★★★★★ |
持続性 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★ |
人間の影響のなさ | ★★★★★ |
導入のしやすさ | ★ |
猫マール32については、『猫マール32を徹底レビュー!猫対策となるおすすめの網戸』に詳しい紹介記事を書いています。よければお読みください。
https://torimaru.design/amido/nekomar32/
他に飼い猫に網戸を破かれないための対策の記事もありますので、よければお読みください。
https://torimaru.design/amido/tear-domestic-cat/
網戸の前にフェンスをつける
網戸のメッシュを交換して網戸の強化をしても、猫が体当たりして網戸を外されてしまっては脱走防止の意味がありません。
マンションの高い場所にお住まいの時は、ベランダでの猫の落下事故という悲しいお話も聞きます。猫が飛び出しちゃったでは済まない場合もあるので、ディフェンスを用意するのが一番ですね。
飼い主側にも出入りの上で不都合が生じてしまう可能性もある対策ですが、網戸にフェンスをつけて網戸自体を防御するという対策もあります。
ペットドアに興味のある方は網戸のペットドア! 猫ドアの取り付けDIYの実例!をご覧ください。
https://torimaru.design/amido/cat-door/
その他の猫脱走対策
網戸への直接の対策ではありませんが、ご家庭でできるその他の猫の脱走対策です。
ケージに入ってもらう
猫のストレスが溜まってしまうのは重々承知なのですが、子猫のときは安全を確保しないとならない、夜中に暴れて家の中をめちゃめちゃにされると困る場合などケージに入れないとならない事情がでてくると思います。
ケージというと閉じ込めてしまうというマイナスなイメージを持たれるかもしれませんが、今はそのイメージを払拭してくれるような様々なタイプのゲージがあります。
キャットタワーがついたもの、トイレや爪研ぎのついたものと猫のストレスを軽減し、むしろ楽しんでもらえるような工夫がされています。
うまくいけば猫がケージを気に入ってもらえるかもしれません。
とは言ってもなるべくなら猫をもっとのびのびとさせてあげたいですね。
階段に柵を設置する
玄関前の階段などにもう一つ柵を設置し、猫の脱走を防止する対策です。
この方法だと猫の行動の自由にあまり制限かけず、飼い主は柵の向こう側を見ることができ、風の通りも遮りません。
イメージとしては、家の階段から赤ちゃんが落ちないようにするためのベビーゲートの猫バージョンという風に思ってください。
こちらは体当たりされるケースもあるので、鍵をかけたり、結束バンドを使うなどガッチリした柵が良いかなと思います。
脱走防止柵は注文して作ることもできますが、DIYされている方もいらっしゃいます。
こちらの森の家さんの動画が、おしゃれに柵をDIYされいて素敵だったのでシェアさせていただきました。
猫が嫌がる匂いをつける
あえて猫の嫌がる匂いを網戸の外側付近に吹きかけておくという方法があります。
忌避剤になってしまうので、本来は猫に来て欲しくない方が使われるものですが、忌避効果を逆に利用する対策です。
近所の野良猫が、家の猫を誘いに来ないように野良猫侵入防止というような使い方をされても良いかもしれません。
音を鳴らす(防犯ブザー)
泥棒対策の侵入防止センサーを網戸付近に設置し、音で猫をびっくりさせ逃げ出させないようにする対策もあります。
猫の性格は様々なので、びっくりしやすい猫になら効果はありますが、初めから動じない猫もいるので効果に差があります。
空き巣対策用のブザーなので、防犯も考えていらしゃるようであれば設置すること自体は無駄にはならないでしょう。
猫の脱走対策のおさらい
以上が猫が脱走する4つのケースから見る脱走対策でした。
- 網戸を開けてしまう→網戸ロックの設置
- 網戸を破いてしまう→網の交換(猫マール32がおすすめ)
- 網戸を壊す→網戸フェンスの設置
- 猫が一緒についてくる→ケージの使用・脱走防止柵の設置
できればこれらの脱走対策はしないに越したことはありませんが、猫にとっても飼い主にとっても快適な対策になればと思います。